BOOMRANNG
CRIMSON NIGHT
サイズ |
W50 H60 D2cm |
制作年 |
2024 |
素材 |
UV Print on fine art paper on a wooden panel |
エディション |
5
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お届け期間 |
約3週間 |
作品説明
BOOMRANNG「COSMICPUNK展」より
この作品は、「COSMICPUNK」の物語内で、架空の惑星シンネンの首領である「ハイエンプレス(女帝)」が民族舞踊の儀式に没頭している姿を描いています。この儀式は、紅く美しく輝く月「ルナ」の満ち欠けを祝うものであり、人々もその踊りに熱狂しています。この祝祭は、創造の神々「プリムス(猫)とスズメ」および闇の太陽「ダークサン」の発見を讃えるもので、情熱と喜びに満ちた夜を描いています。 このアートワークは、私たちが持つ多様な価値観や信念、そしてその違いを尊ぶことの重要性を謳っています。物語における未知で神秘的な存在である「ダークサン」は、私たちが生きる意味、すなわちパーパスを探求するあり方への強力なメタファーとなっています。一方で、「プリムス(猫)とスズメ」は、私たちの深く根ざした古代の伝統や信念を呼び起こす神話を象徴しています。この対比を通じて、本作品は、未来を目指しながらも、豊かな文化遺産に根ざし続けることの必要性を伝えています。
Curatorial Notes
物語が私たちをつなぐ 世界最大の人口約14億人を擁するインドは、多様な文化、言語、宗教が共存する国です。インドには地域や宗教ごとに異なる神話や物語があり、これらは人々の日常生活や精神的な営みに深く根付いています。例えば、ディーワーリーやホーリーなどのお祭りは古代の神話に由来し、コミュニティ全体で祝われます。このような行事は、アイデンティティの形成を促進し、異なるコミュニティ間の相互理解を深め、社会に調和をもたらします。
急速に経済成長を遂げた大都市、例えばデリーやムンバイでは、現代的なライフスタイルが普及し、大型ショッピングモールやエンターテインメント施設が充実しています。しかし、グローバリゼーションやテクノロジーの発展による近代化に伴い、若年層が独自の伝統文化や古来の神話や物語に触れる機会が減少しています。このような状況は、近年の日本でも多く見られています。伝統と革新のバランスを保ちながらも自国の文化を次世代に引き継ぐことは、インドと日本のみならずグローバルな課題と言えるでしょう。 こうした課題を背景に、BOOMRANNGは「COSMICPUNK」という現代の神話を創り出しています。彼らは古代から現代に至るまで変わらない人間の本質や感情を描き、現代の私たちにも共鳴を呼ぶ価値観を示しています。私たちは本展覧会を通して、彼らが作品に込めた未来への希望が多くの方々へ届くことを願っています。
アーティスト
BOOMRANNG
BOOMRANNG Studioは、インドのソナル・ヴァサヴェとマカランド・ナルカールが2020年に設立したデザインスタジオです。彼らは「コズミックパンクデザインスタジオ」として知られ、未来への衝動と希望への情熱に満ちたアートワークを制作しています。Google、Apple、YouTube、Nikeなどのグローバル企業とコラボし、インドのポップカルチャーのアイコンとなっています。 彼らのデザイン哲学は「レトロフューチャリズム」で、過去に想像された未来を現代に描き、社会への称賛や幸福感を表現します。アートを通じて、より良い未来への希望やポジティブな感情を再燃させることを目指しています。