
TERÁN
Hanami III
サイズ |
H330 W240 mm |
制作年 |
2025 |
カテゴリー |
Painting |
配送 |
展示会終了後 3-4週間以内に発送予定 配送料に関しては別途 上記のご案内を確認ください。 |
素材 |
Oil on Canvas |
作品説明
この作品は、お花見を舞台に、桜に囲まれたピカソが生命力に満ちたエネルギーで踊る姿を描いています。
ひらひらと舞い落ちる花びら一枚一枚が、まるで彼に新たな命を吹き込むかのようです。ピカソは歌い、笑い、歓喜に身を任せて飛び跳ね、その身体は興奮の渦となって動き続けます。
思わず、彼は周囲の人々の傘を手に取り、それを空へと放り投げます。傘は春風に乗って舞い上がり、大きな紙の花のように空を漂います。群衆もその熱気に巻き込まれ、色とりどりの狂騒のなか、彼を追いかけるように踊り出します。遠くには、微動だにせず、ただ静かに見守る北斎の富士がそびえています。その沈黙は決して人々を裁くものではなく、むしろ神聖なものから奔放なものまで、すべてを包み込むような存在として描かれています。富士は祭りの守り神であり、永遠の影のもとに繰り広げられる人間の歓喜を見届ける、静かな証人なのです。
山はあくまで静寂を保ち、桜の花びらは儚く散っていく――
その下で、ピカソは笑いと色彩の儚い狂乱のなかで、踊り続けています。
アーティスト

TERÁN
テランは、ヨーロッパやラテンアメリカの著名なギャラリーやアートフェアで作品を発表し、国際的に高い評価を受けるアーティストです。彼の表現は、伝統と現代性を融合させた独自の絵画言語に特徴があり、都市の風景や視覚的記憶をテーマに、新しい技術を取り入れながらアートの可能性を探求し続けています。近年のプロジェクトでは、2024 年にスペイン各地のギャラリーで発表された「Making-of」が高い評価を得ました。さらに、2025 年にはアテネオ・デ・マドリードで「Fontana へのオマージュ」を展示しています。これは現代アートの象徴的な存在であるルーチョ・フォンタナに敬意を表した作品となります。
同じく2025年4月には、新作「Fantasías de Picasso」シリーズを東京で発表し、日本での初個展を開催しています。本展は、テランののキャリアにおける重要な節目となっており、日本の観客との出会いを通じて、文化を越えた視覚的対話を生み出す貴重な機会を創出しています。 テランの作品は、異なるスタイルを交錯させ、絵画のコードを再構築することで伝統に挑戦するという独自の視点を持っています。このシリーズは年末にスウェーデンのヘルシンボリへ巡回し、国際的な活動を広げていきます。彼は、大胆なアプローチでアイロニーを創造の手段として用い、鑑賞者がイメージとどのように向き合うかを問い続けています。
長年にわたり、彼の作品は数々の賞賛を受けており、2013 年にはマドリードで「ラテンアメリカの100 人のパーソナリティ」の一人に選ばれました。また、2005 年以降に各都市を巡回した「Retrato Capital」や、アントニオ・サウラ財団およびアテネオ・デ・マドリードで発表された「天才たちへのオマージュ」シリーズなど、偉大な芸術家たちに敬意を表する作品も発表しています。さらに、2022 年にはユネスコ・パリ本部で開催された「ラテンアメリカウィーク」にも参加し、国際的なアートシーンにおける存在感を強めています。
マドリードから東京へ、そして世界各地へ。テランは現代絵画の境界を探求しながら、国境を越えたアートのビジョンを提示し、今日のアートシーンを豊かにし続けています。